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スタッフ

鶴見 達也
【客員教授】 |

京ヶ島 守
【客員准教授】 |
教育・研究
- がんウイルスの増殖と宿主応答の分子機構 (鶴見 担当)
- 遺伝子改変ウイルスの作成と増殖制御 (鶴見 担当)
- がんに対するウイルス療法の開発 (鶴見 担当)
- がんの増殖生死を制御するプロテオグリカン、スフィンゴ脂質の研究 (京ヶ島 担当)
腫瘍制御学分野は平成19年度より連携大学院講座として発足し、愛知県がんセンター研究所の鶴見(腫瘍ウイルス学部)と京ヶ島(分子病態学部)が担当します。
がんは日本人の死亡原因の第一位を占めています。がんの成因や本態を解明し、その知見に基づいてがんの制御方法を見いだし、がんの克服を目指す研究は、社会的要請の高い研究課題です。腫瘍制御学分野ではヒトがんウイルスの増殖機構の研究を中心にウイルス陽性がんの制御を目指した研究とがんの増殖生死を制御するプロテオグリカン、スフィンゴ脂質の研究を進めています。分子生物学、生化学、細胞生物学をベースにして遺伝子工学技術を駆使した研究を主に行っています。
1) 腫瘍ウイルス学部(担当:鶴見 達也)
- (1)EBウイルス(EBV)ゲノム複製機構の研究
- DNAウイルスであるEBVは宿主細胞核の局在した部位をゲノム複製の場とし、その構造を明らかにしました。σ型複製様式により6種のウイルス複製蛋白質によりウイルスゲノムは複製され、その性状を明らかにしました。これらは抗ウイルス剤の標的になります。
- (2)EBウイルス増殖に伴う宿主細胞DNA損傷応答と染色体 DNA複製停止
- ウイルスPKによりMCM複合体がリン酸化され、付随するDNAヘリカーゼ活性が不活化される為、染色体DNA複製が抑制されることを見いだしました。またウイルスゲノム合成は宿主DNA損傷経路を活性化しますが、ウイルスはこれに対抗し活性化されたp53をブロックする機構を持つことを明らかにしました。
- (3)ウイルス工学:大腸菌を使って変異ウイルスを作る
- 大腸菌内で迅速に思いのままにウイルスゲノムを改変し、回収した組換えウイルスDNAを培養細胞に導入することによって容易に変異ウイルスを調整することを可能としました。この技術を利用して癌細胞を死滅させる研究も行なっています。
2) 分子病態学部(担当:京ヶ島守)
- (4)がんの増殖、生死を制御するプロテオグリカン、スフィンゴ脂質の研究
- リピドラフトを構成するセラミド(Cer)は、スフィンゴシン(d18:1)と、直鎖脂肪酸からなり、糖脂質やスフィンゴミエリンとして存在する他、遊離でも存在します。遊離Cerはアポトーシス活性を持つため、その発現量は厳密に制御されています。私たちは種々の異性体や水酸化修飾を受けたCerを発見し、これらが通常のCerと比してアポトーシス誘導能が大変異なることを見いだしました。アポトーシス活性の強いCerの発現機構を解析し、新しいがん治療薬開発を目指しています。
連絡先
〒464-8681
名古屋市千種区鹿子殿1-1
愛知県がんセンター研究所
腫瘍ウイルス学部 鶴見 達也
TEL & FAX 052-764-2979(直通)
分子病態学部 京ヶ島 守
TEL: 052-762-6111(内線7054)
FAX: 052-763-5233
薬学研究科広報委員会
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