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スタッフ

小野嵜 菊夫
【教授】 |

瀧井 猛将
【准教授】 |

伊藤 佐生智
【助教】 |
教育・研究
- 衛生化学、公衆衛生学、免疫学
- インターロイキン1と免疫・炎症反応の研究
- 結核免疫に関する研究
- 環境汚染物質による免疫攪乱作用の研究
- 細菌の免疫回避に関する研究
研究概要
1) インターロイキンと免疫・炎症反応の研究
インターロイキン1(IL-1) は、免疫・炎症反応に重要な役割を果たしているサイトカインであり、その産生異常はいろいろな慢性炎症性疾患の原因となっています。従って、IL-1の作用機構を明らかにすることは、多くの疾患の治療につながると考えられます。当研究室は、IL-1と細胞増殖制御機構、IL-1の恒常的産生機構や性ホルモンによる産生制御機構も研究しています。
図1 インターロイキン1(IL-1)の生物活性と異常産生に伴う病態
2) 結核免疫に関する研究
結核感染は大きな社会問題であり、日本においては毎年約3万人の新たな患者が発生しています。また、多剤耐性結核菌や超多剤耐性結核菌の出現も問題になっています。当研究室では結核菌に対する新たな化学療法剤の開発を行っています。また、従来のBCGワクチンは成人の結核感染予防には不十分であることから、私達は、ポリオワクチンに結核菌の感染防御抗原を発現させた新たな結核ワクチンの開発を行っています。新たなワクチンは既存のワクチンと組み合わせて用いられる予定です。そのために、既存のBCGワクチン株間の性質を比較検討しています。また、結核菌に対する細胞レベルでの応答機構を研究しています。
3) 環境汚染物質による免疫攪乱作用の研究
産業経済活動により、環境中には数多くの化学物質が蓄積しています。近年のアレルギーや自己免疫病の増加の原因に環境汚染化学物質の関与が示唆されています。私達は化学物質と免疫反応、特に関節リウマチに関して、環境汚染物質やタバコの抽出物の関節滑膜細胞からの炎症性サイトカインの産生に及ぼす影響、性ホルモンやタバコの影響などについて調べています。関節リウマチは17世紀まで報告がありませんでした。その謎を解明する研究に取り組んでいます。
4) 細菌の免疫回避に関する研究
細菌が宿主に感染し、疾病を引き起こすには、宿主の免疫系による殺菌を回避しなくてはなりません。実際に病原性を示すような細菌はさまざまなやり方で、宿主の免疫系をかく乱し、これを回避しています。私達は、黄色ブドウ球菌の産生する種々の分泌タンパク質に注目し、これらがどのようにして白血球や免疫系のタンパク質(抗体、補体など)の機能を妨害しているのかを研究しています。
図2 活性化マクロファージによるウサギ赤血球の貪食作用(電子顕微鏡)
連絡先
〒467-8603 名古屋市瑞穂区田辺通3-1
名古屋市立大学 大学院薬学研究科 医療機能薬学専攻
生体防御機能学

TEL: 052-836-3419
FAX: 052-836-3420
薬学研究科広報委員会
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