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スタッフ

林 秀敏
【教授】 |

伊藤 友香
【助教】 |

酒井 聡
【特任助教】 |
教育・研究
- 細胞性ストレスと生活習慣病
- ストレスと細胞増殖・分化・アポトーシス
- がんの分子標的治療に関する研究
- 医薬品・毒物代謝のストレスによる影響
- ヒトでの医薬品・毒物代謝を再現するモデル系の開発
研究概要
1.細胞に対するストレスと生活習慣病
糖尿病や高脂血症、あるいはがんなどの生活習慣病の発症や進行において、酸化ストレスや小胞体ストレス、低酸素、栄養飢餓といった様々な細胞が受けるストレスが深く関与していると考えられています。当研究室では様々なストレスに重要な役割を果たしている転写因子やその標的分子に注目して、ストレスの生活習慣病への関与についての研究を行っています。
2.ストレスに対する細胞応答に関する研究
細胞が受ける酸化ストレスや小胞体ストレス等、種々のストレスは必ずしも細胞にとって不利には働くばかりではなく、時に細胞の増殖や分化やあるいはその機能に重要な働きをしていることが分かってきました。当研究室では特に細胞の増殖や細胞死、あるいは分化にストレスがどのように関わっているかを研究しています。
3.TGFβを標的とした治療の開発
TGFβは免疫や炎症反応を抑制するとともに、細胞増殖を阻害するサイトカインであることから、その発現異常が免疫性疾患やがんなどの原因になることが示唆されています。私たちはTGFβのシグナル伝達機構を中心に、免疫担当細胞や膵β細胞、脂肪細胞などの機能に及ぼすTGFβの作用機序を研究しています。
4.ヒトでの医薬品・毒物代謝を再現するモデル系の開発
ヒトiPS細胞(induced pluripotent stem cell、人工多能性幹細胞)から肝細胞に分化させるシステムを確立し、正常時のほか、炎症やウイルス感染、あるいは肥満などの各種ストレス負荷時における代謝の検証も行っていくつもりです。また、種々の毒物や環境汚染物質、ストレスによるトキシコゲノミクスをこの分化細胞を用いて進めていくとともに、免疫不全マウスに分化ヒト肝細胞を移植し、in vivoでの薬物代謝系を再構築したいと考えています。

図1 細胞性ストレスと生理的機能・病理的作用
様々な細胞性ストレスに対する応答の一つ、小胞体ストレス応答により誘導されたCHOP,TRB3が種々の生理機能に関与したり、様々な疾患の原因となったりしていることが明らかにされている。

図2 細胞性ストレスとがん化との予想モデル
細胞性ストレスによって誘導されたTRB3が細胞周期チェックポイントの抑制や、細胞増殖監視作用を有するサイトカイン、TGF?シグナルの阻害、各種ストレスによる細胞死への抵抗性獲得などにより、がん化、あるいは悪性化を導くことを推定している。
連絡先
〒467-8603
名古屋市瑞穂区田辺通3-1
名古屋市立大学 大学院薬学研究科 創薬生命科学専攻
医薬品代謝解析学分野

TEL:052-836-3484
FAX:052-836-3484
薬学研究科広報委員会
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