名古屋市立大学 大学院薬学研究科・薬学部
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スタッフ

道川 誠 客員教授
道川 誠
【客員教授】
竹下 淳 客員准教授
竹下 淳
【客員准教授】

教育・研究

  • アルツハイマー病の分子病態解明とAβの分解・除去による治療法開発
  • アルツハイマー病の危険因子ApoE4の疾患発症に関る分子機構解明と治療薬開発
  • 細胞・薬剤の脳内デリバリーシステムの開発と神経疾患治療への応用
  • 骨粗鬆症発症の分子メカニズムの解明と新しい治療薬の開発
  • 脂肪細胞による破骨細胞誘導と骨代謝制御機構に関する研究

加齢に伴って発症し、患者数が多い疾患の代表としてアルツハイマー病や骨粗鬆症があります。超高齢社会に突入した我が国では、これらの疾患の制圧が急がれています。私たちの講座では、これらの2大老年病の発症メカニズムを解明し、その制御法を開発することで新たな治療法開発を目指しています。

1) アルツハイマー病研究部(担当:道川 誠)

アルツハイマー病は、記銘・記憶、思考、判断力の低下などの認知機能障害を中核病態とする神経変性疾患であり、約100年前にドイツの精神科医Alois Alzheimerによって最初に報告されました。超高齢社会に突入したわが国では現在約170万人の認知症患者がおり、その約半数がアルツハイマー病患者です。今後も患者数の増大が予想されていますが、その根本的治療法は未だにありません。しかし、近年の研究から、原因遺伝子の同定とその機能解析によってメカニズムの骨格が明らかになりました。すなわち、加齢や遺伝子変異に伴って脳内で凝集・沈着するアミロイドβ-蛋白(Aβ:40〜42個のアミノ酸から成る)が引き金となってシナプス障害、神経原線維変化(タウ病変)、神経細胞脱落を引き起こし、やがて認知症を引きこす(アミロイドカスケード仮説)と考えられるに至っております。理論的にはこのカスケードのどこに介入しても予防・治療は可能になります。現在、この仮説に基づいた治療法の開発が複数試みられており、私たちの研究部でも複数の介入点からのアプローチを行っております。

図1
図1

脳内にはHDLしか存在しません。そのHDLを産生する主要なアポリポタンパク質がApoEです。ApoEにはApoE2, E3, E4の3つのアイソフォームが存在し、ApoE4型のヒトではアルツハイマー病の危険が3〜4倍に上昇することが知られています。私たちの研究部では、ApoEのHDL産生能にApoE3>ApoE4の違いがあることを発見し、現在脳内HDL療法の確立を目指しています。

図2
図2

加齢に伴って脳内にAβが沈着するアルツハイマー病モデルマウス(変異APP トランスジェニックマウス)があります。私たちはこのモデルマウスを用いて、各種薬剤や抗Aβ抗体療法の効果判定を行っております。

2) 運動器疾患研究部(担当:竹下 淳)

私たちの体を支える骨は、硬いので一見代謝していなさそうに思えますが、実は常に壊されては新しく造られると言う骨リモデリング(骨の改造)を行っています。このことにより、骨の強さとしなやかさが維持されています。さらに、生体にとって必須なカルシウムの貯蔵庫としての重要な役割も果たしているのです。骨の病気やお年寄りの方で骨がもろくなり折れやすくなることがありますが、その原因はまだはっきりとは分かっていません。そこで、私たちはこの骨リモデリングのメカニズムを解明することにより、骨粗鬆症を含む骨の病気の療薬の開発を目指した研究を行っています。

骨リモデリングの模式図を示しています。骨を溶かす破骨細胞により古い骨が吸収されます(左半分)(骨吸収)。吸収されたところに骨を造る骨芽細胞が移動し、そこでコラーゲンなどの骨のもととなる骨基質を分泌し、カルシウムが沈着した石灰化が起こり新しい骨が出来ます(右半分)(骨形成)。骨形成は骨吸収とカップリングしているために骨の量は常に一定に保たれているのですが、この状態を維持する制御因子はまだ見つかっていません。私たちは、破骨細胞が分泌し骨芽細胞に働きかけるカップリング因子(赤い矢印)の候補を見つけたので、現在解析を進めています。

連絡先

〒474-8522
愛知県大府市森岡町源吾36−3
国立長寿医療研究センター研究所

アルツハイマー病研究部  道川 誠

TEL 0562-46-2311(内線5301)
FAX 0562-46-8569

運動器疾患研究部 関節疾患研究室  竹下 淳

TEL 0562-46-2311(内線5047/5514)
FAX 0562-44-6595

薬学研究科広報委員会

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