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スタッフ
今川 正良
【教授】 |

長田 茂宏
【准教授】 |

西塚 誠
【講師】 |
教育・研究
- 肥満に起因する病態発生の分子機構
- 脂肪細胞分化の分子機構
- 遺伝子発現調節因子に注目した創薬開発
- エピジェネティクスと遺伝子機能制御に関する研究
- 細胞がん化の分子機構
研究概要
日本人の死亡原因のトップ3は、がん・心疾患・脳疾患であり、合わせると全体の約3分の2を占めます。これらは全て環境要因に大きく影響を受ける「生活習慣病」です。 その病態解明には、環境影響の実体の解明はもちろんですが、細胞内における出来事を様々な面から明らかにする必要があります。
私達は、分子生物学的な手法を駆使して、
遺伝子やタンパク質の基本的な機能や変化の本体を探ることにより、
生活習慣病の分子機構の解明をめざしています。
1) 肥満の原因を遺伝子レベルで探る
肥満の原因となる脂肪細胞が形成される過程のすべてが解明されているわけではなく、特にその初期過程においては不明な点が数多く残されています。我々は脂肪細胞が分化する初期の段階で発現が上昇する遺伝子を数多く単離しています。普通の繊維芽細胞(下図左)に、当研究室で発見した“ある新規遺伝子X”を働かせると脂肪細胞ができます(下図右)。赤く見えるのは脂肪滴で、肥満の原因になります。この遺伝子の機能を調べることにより、脂肪細胞の分化機構を明らかにし、抗肥満薬の開発をめざしています。
2) エピジェネティクス変化の解析から細胞がん化機構の解明を試みる
ヒストンの化学修飾変化などのエピジェネティクス変化はクロマチン構造変換を導き、遺伝子発現などの遺伝子機能を制御します(下図左)。これまでのがん研究により、「がんは遺伝子の異常によって起こる病気である」ということがわかっています。それに加えて、ヒストン修飾などのエピジェネティクスも細胞がん化に関与していることがわかりつつあります。腫瘍マーカーが発現しているがんになる可能性がある細胞(茶色部分)におけるエピジェネティクス変化の解析をがん治療やがん早期発見に応用します(下図右)。
連絡先
〒467-8603 名古屋市瑞穂区田辺通3-1
名古屋市立大学 大学院薬学研究科 創薬生命科学専攻
分子生物薬学分野

TEL: 052- 836-3455
FAX: 052-836-3765
薬学研究科広報委員会
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