名古屋市立大学薬学研究科・薬学部は、大学全体としての取り組みを踏まえ、海外の大学他の多様な研究機関との共同研究・研究協力、国際会議等への教員・学生の積極的参加による学術交流をはじめとする国際交流を推進している。また、国際会議等の開催や海外の研究者を招聘しての講演会・学術集会等の開催も活発である。さらには、これらの諸活動から各種の国際協力あるいは国際支援への発展も期待される。
名古屋市と姉妹都市の関係にあるロサンゼルス(アメリカ合衆国)の南カリフォルニア大学(薬学部)、シドニー(オーストラリア)のシドニー大学(健康科学カレッジ)、南京(中国)の南京医科大学とは学術交流協定を締結し、教員の相互訪問、学生の派遣と受入等を通しての研究及び教育面での交流に特に力を入れている。
国際交流委員長報告
交流協定締結年月・ 交流先
1992年 9月 南カリフォルニア大学(薬学部)/アメリカ合衆国
2002年 1月 シドニー大学(健康科学カレッジ)/オーストラリア
2002年 11月 南京医科大学/中国
南カリフォルニア大学(薬学部)
本薬学研究科・薬学部は、アメリカの南カリフォルニア大学(University of Southern California, USC)薬学部(School of Pharmacy)と1992年9月に交流協定を締結し、教員(研究者)ならびに 学生の交流をすすめている。南カリフォルニア大学は、名古屋市と姉妹都市提携を結んでいるロサンゼルス市内に位置し、2つの広大なキャンパスに約3万人の学生が学ぶアメリカ西部最古(1880年創立)、私立大学として全米2位の規模を誇る大学である。1905年設置の薬学部は、100年近い歴史を有し、1968年に米国で初のPharm. D.プログラム(臨床薬学プログラム)を導入したことで知られている。
交流活動の概要
【南カリフォルニア大学への学生派遣】
臨床薬学研修を毎年実施している(大学院生10名程度、8月下旬の2週間)米国の医療システム等に関する講義を受ける他、病院、調剤薬局等での南カリフォルニア大学学生の実務研修に同行して研修を受ける。歓迎会等のイベントや自由時間も含めて、本研修は、英語によるコミュニケーションに慣れ、国際的感覚を養う絶好の機会ともなっている。
【南カリフォルニア大学からの学生受入】
南カリフォルニア大学学生が毎年来学し(専門課程4年生2名、9月下旬からの6週間)International Clerkship(選択実習科目)としての研修を受ける。本研究科において薬学研究に関する研修を受ける他、名古屋市立大学病院薬剤部、市内の調剤薬局等の協力を得て研修を受け、日米の研究、教育、実務の相違等について相互に理解を深め、意見を交換する機会としている。
【教員の相互訪問】
毎年、教員(若干名)が相互に訪問し、継続的に、研究成果の紹介、研究及び教育に関する意見交換等を行っている。
【合同薬学会議】
南カリフォルニア大学薬学部および同薬学部と提携している東京薬科大学、名城大学、富山医科薬科大学の各大学薬学部との合同会議を隔年開催している。最新の研究成果についての活発な討論が行われる他、臨床薬学教育に関する情報交換等も行われる。
第1回(1999年7月、Pasadena) |
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The Conference on the Frontiers of Drug Development |
第2回(2001年8月、八王子) |
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US-Japan Conference on Drug Development and Rational Drug Therapy |
第3回(2005年7月、Los Angeles) |
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US-Japan Conference on Drug Development and Rational Drug Design |
第4回(2008年2月,Nagoya) |
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Pan-Pacific International Partnership Conference on Pharmaceutical and Life Sciences |
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交流記録
1992年 |
- 交流協定調印(USC側協定書、6/9)
- Dr. Philip R. Oppenheimer(USC副薬学部長)がUSCから来学(6/9 - 6/10)
- 交流協定調印(名市大側協定書、9/25)
- 川添 豊 教授(学部長)他がUSC訪問(9/25 - 10/2)
- その他
- USCからの来学1名、USC訪問2名
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1993年 |
- 臨床薬学研修(USC)
- 参加者5名
- その他
- USC訪問5名
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1994年 |
- 国際臨床薬学教育研修(USC主催、6/5 - 6/19)
- 本学からの参加者2名
- 臨床薬学研修(USC, 8/29 - 9/9)
- 参加者6名
- その他
- USCからの来学2名、USC訪問1名
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1995年 |
- USCからの研修学生(4/16 - 4/22)
- 受入学生2名
- 臨床薬学研修(USC, 8/27 - 9/9)
- 参加者9名
- 学術交流協定更新の調印(10/25)
- 池沢宏郎 教授(学部長)がUSC訪問(10/25 - 11/4)
- その他
- USCからの来学2名、USC訪問3名
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1996年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/24 - 9/8)
- 参加者9名
- その他
- USCからの来学2名、USC訪問5名
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1997年 |
- 国際臨床薬学教育研修(USC主催、5/29 - 6/6)
- 本学からの参加者3名 Dr. Timothy M. Chan(USC薬学部長)の来学(7/23)
- 臨床薬学研修(USC, 9/13 - 9/21)
- 参加者10名
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1998年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/24 - 9/4)
- 参加者10名
- 学術交流協定更新の調印(10/8)
- 渡辺 稔 教授(学部長)他がUSC訪問(10/6 -10/14)
- USCからの研修学生(10/19 - 23)
- 受入学生2名
- その他
- USCからの来学1名
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1999年 |
- 第1回4大学合同薬学カンファランス(The Conference on the
Frontiers of Drug Development, 7/26 - 7/28 in Pasadena, CA)
- 本学からの参加者13名
- USC主催、日本側提携校(本学の他に東薬大、名城大)共催
臨床薬学研修(USC, 8/30 - 9/10)
- 参加者12名
- USCからの研修学生(12/1 - 12/10)
- 受入学生2名
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2000年 |
- 臨床薬学研修(USC, 9/5 - 9/15)
- 参加者15名
- USCからの研修学生(9/25 - 11/3)
- 受入学生2名
- その他
- USCからの来学1名、USC訪問2名
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2001年 |
- 第2回5大学合同薬学カンファランス(US-Japan Conference
on Drug Deve lopment and Rational Drug Therapy, 8/6 - 8/8
in 八王子)
- 本学からの参加者19名、東薬大主催、USCと日本側提携校
(本学の他に名城大、富山医薬大)共催
- 学術交流協定更新の調印(8/7)
- 中西 守 教授(学部長)5大学会議に際して
- 臨床薬学研修(USC, 8/20 - 8/31)
- 参加者3名 ■報告書
- USCからの研修学生(9/24 - 11/2)
- 受入学生2名
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2002年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/19 - 8/30)
- 参加者8名 ■報告書
- USCからの研修学生(9/29 - 11/10)
- 受入学生2名
- その他
- USCからの来学1名、USC訪問1名
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2003年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/18 - 8/29)
- 参加者11名 ■報告書
- USCからの研修学生(9/30 - 11/6)
- 受入学生2名
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2004年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/30 - 9/10)
- 参加者12名 ■報告書
- 学術交流協定更新の調印(9/7)
- 中西 守教授(学部長)の代理使節(教員1名)をUSCへ派遣(9/6 - 9/17)
- USCからの研修学生(9/25 - 11/6)
- 受入学生2名
- Dr. Timothy M.Chan(USC薬学部長)の来学(10/12)
- USCからの研修学生(12/14 - 12/16)
- 受入学生2名
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2005年 |
- 第3回合同薬学カンファランス(US-Japan Conference on Drug
Development and Rational Drug Design, 7/31 - 8/3 in
Los Angeles, CA)
- 本学からの参加者16名、USC主催、日本側提携校
(本学の他に東薬大、名城大、富山医薬大、東大、京大)共催
- 臨床薬学研修(USC, 8/29 - 9/9)
- 参加者7名 ■報告書
- USCからの研修学生(9/26 - 11/4)
- 受入学生2名
- USCからの研修学生(12/15 - 12/17)
- 受入学生2名
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2006年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/28 - 9/8)
- 参加者7名 ■報告書
- その他
- USCからの来学1名
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2007年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/20 - 8/31)
- 参加者7名 ■報告書
- 学術交流協定更新の調印(8/21)
- 水上 元 教授(学部長)の代理使節(教員1名)をUSCへ派遣(8/20 - 8/25)
- USCからの研修学生(9/25 - 11/2)
- 受入学生2名
- 第4回合同薬学会議(Pan-Pacific International Partnership Conference on Pharmaceutical and Life Sciences, 2/22 - 2/23 in Nagoya)
- 本学からの参加者81名,名市大主催,USC,USYDと日本側提携校(東薬大,名城大,富山医薬大,東大,京大,昭薬大)共催
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2008年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/25 - 9/5)
- 参加者5名 ■報告書
- その他
- USC訪問1名
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2009年 |
- 臨床薬学研修(USC, 8/31 - 9/6)
- 参加者6名 ■報告書
- USCからの研修学生(9/28 - 11/6)
- 受入学生2名
- その他
- USC訪問1名
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シドニー大学(健康科学カレッジ)
本薬学研究科・薬学部は、医学研究科・医学部、看護学部と共にオーストラリアのシドニー大学(University of Sydney, USYD)健康科学カレッジ(College of Health Sciences)との交流協定を新たに締結した(2002年1月)。これからの教員(研究者)ならびに学生の活発な交流が期待される。
シドニー大学は、名古屋市と姉妹都市提携を結んでいるシドニー市内に位置し、広大なキャンパスに約4万人の学生が学ぶオーストラリア最古(1850年創立)の伝統ある大学(州立)である。薬学部は1899年の設置である。
交流活動の概要
【シドニー大学への学生の派遣】
初めての臨床薬学研修を2006年10月に実施した(大学院生5名、1週間)。豪州の医療システム等に関する講義を受ける他、病院、調剤薬局等での研修を受けた。また、歓迎会等のイベントや自由時間も含めて、本研修は、英語によるコミュニケーションに慣れ、国際的感覚を養う絶好の機会ともなった。今後の継続、発展を期待したい。
交流記録
2001年 |
- 交流協定調印(名市大側協定書,3/6)
- 中西 守 教授(学部長)
- 交流協定調印(USYD側協定書,3/14)
- Dr. J. A. Young(USYD副学長)
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2003年 |
- その他
- USYD訪問1名,USYDからの来学1名
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2006年 |
- 臨床薬学研修(USYD,10/16 - 10/20)
- 参加者5名 ■報告書
- その他
- USYD訪問1名,USYDからの来学1名
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2007年 |
- 臨床薬学研修(USYD,9/17 - 9/21)
- 参加者3名 ■報告書
- 第4回合同薬学会議
- USCとの交流記録を参照
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