名古屋市立大学 大学院薬学研究科・薬学部
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 南カリフォルニア大学(USC)薬学部との交流については、例年通りに学生の派遣(臨床薬学研修)及び受入を行ったほか、 学術交流のための合同薬学会議(第3回)が開催された。 一方、交流協定を締結して4年目を迎えたシドニー大学(USYD)健康科学カレッジとは、 学生の派遣に向けての協議を続けており、早期の実現を期待したいところである。
USC薬学部での臨床薬学研修には、7名の大学院生が参加した。 日程は8月29日から9月9日までの約2週間で、名城大学薬学部、東京薬科大学薬学部、 富山大学薬学部からの参加者と共に研修を受けた。詳細については学生代表による報告に譲るが、導入講義を受けた後、 USC薬学部学生(4年生)の実務研修に組み込んでもらい、大学及び地域の病院薬剤部や調剤薬局等での研修を受けるという、 ほぼ例年通りのプログラムを実施した。

 USC薬学部からは、2名の女子学生(Trinhity Nguyen、 Nia Lieu)を研修生として受け入れた。 (9月26日から11月4日までの約6週間)
本研究科の薬物動態制御学、製剤設計学、感染症制御学、精密有機反応学、生体防御機能学、細胞分子薬効解析学、医薬品代謝解析学の各分野のほか、市立大学病院薬剤部、厚生連海南病院薬剤部、名古屋処方箋調剤薬局(平針)、市薬調剤センター(名古屋市薬剤師会)、のなみ調剤センター薬局、昭和薬局の協力も得て研修を行い、日米の研究、教育、実務の相違などについて相互に理解を深め、意見を交換する機会とした。
また、東京薬科大学で研修中の2名の女子学生(Sarica Vieda Cohen、 Virginia Wong)の短期訪問(12月15日から17日までの3日間)も受けた。
合同薬学会議は、USC薬学部と提携している日本の他大学とも協力して開催しているもので、最新の研究成果についての活発な討論が行われるほか、臨床薬 学教育に関する情報・意見交換等も行われる。1999年の第1回会議(ロサンゼルス郊外のパサデナ)、2001年の第2回会議(八王子)に続く第3回会議が、ユニバーサルスタジオで知られるスタジオシティ(ロサンゼルス郊外)のUniversal Hilton Hotelを会場としてUSCの主催で開催された。(7月31日 - 8月3日)
当初から参加している本学、東京薬科大学、名城大学、第2回から参加の富山大学に加えて、東京大学と京都大学が新たに加わり、これまでの会議 にも増して一層充実した7大学合同会議となった。参加者は約150名に達した。発表演題は、招待講演が3題、指名演者による口頭発表が35題のほか、一般 ポスター発表が52題を数えた。本学からも16名の教員及び大学院生が参加し、口頭(4題)及びポスター(6題)によって最新の研究成果を発表したが、多 数の一般ポスター発表のなかから本学の大矢助教授(細胞分子薬効解析学)の発表が最優秀ポスター発表賞に輝いたことは特筆される。

 会議の中心は基礎研究に 関する発表と討論であったが、教育と実務に関する"臨床薬学ワークショップ"にも半日が当てられた。薬剤師養成教育の年限延長(6年制化)ならびに6ヶ月 の実務実習の導入を目前(平成18年度)に控え、日本の各大学の代表パネリストから準備状況や問題点等の説明が行われた後、USCの臨床教員代表 (Stimmel教授及びBesinque准教授)を交えて活発なパネルディスカッションが展開された。本学からは黒野助教授(感染症制御学)がパネリス トとして参加し、薬学科(6年制、60名)と生命薬科学科(4年制、40名)からなる新制度下での本学の教育体制及びカリキュラムの概要を紹介した。薬剤 師養成の教育課程となる薬学科では、3年次までのカリキュラムは概ね従来のものを踏襲しながら改善・修正され、従来4年次の大部分を占めていた卒業研究実 習は6年次に移される。4年次と5年次に新たな2年分のカリキュラムの大半が配置されるが、4年次では新設の臨床薬学講義科目及び実務事前実習等の学部内での教育が行われ、5年次では病院薬剤部及び保険薬局での実務実習が主となる。概要は固まってきたが、実務家教員の確保、学内外の実習施設との協力体制の構築等の課題が依然として山積の状況である。他大学のなかでは、薬剤師養成課程の6年制学科のみとし、人的及び物的資源を集中させようとしている東京薬科大学及び名城大学の動きが一歩先んじているようであり、注目を集めていた。本学でも、遅れをとることのないように、対応が急がれるところである。
以上、合同薬学会議の話題を中心に紹介させて頂いたが、本年度も着実な国際交流活動を展開することができた。今後も関係各位のご協力ならびにご支援をお願い申し上げたい。

薬学研究科国際交流委員長 湯浅博昭(薬物動態制御学教授)

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