名古屋市立大学 大学院薬学研究科・薬学部
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本薬学研究科主催による合同薬学会議ほか

 本年度は、シドニー大学(USYD)健康科学カレッジ及び南カリフォルニア大学(USC)薬学部との交流協定が共に更新の年に当たったが、これまで通りの交流を続けることを再確認し、更新の調印を行うことができた。交流実績としては、南カリフォルニア大学との間では、例年通りに学生の派遣と受入を行ったほか、教員の派遣も行った。シドニー大学との間では、昨年度、初の学生派遣が実現したところであるが、本年度も続けて実施することができた。さらに、かねてUSC及び国内の協力大学と共に開催してきている合同薬学会議の第4回目を本薬学研究科の主催で開催することとなり、学術面での重要な交流行事として期待されるところである。
USC薬学部への学生派遣(臨床薬学研修)は、例年同様に8月下旬の約2週間(8月20日から31日)の日程で実施された。プログラム内容も、導入講義を受けた後、USC薬学部学生(4年生)の実務研修に組み込んでもらい、大学及び地域の病院薬剤部や薬局等での研修を受けるという例年通りのものであった。本学からの参加者は少なめであったが(3名の大学院生)、この研修には名城大学薬学部、東京薬科大学薬学部、富山大学薬学部、昭和薬科大学の学生も参加しており、これらの国内他大学の学生との交流という面でも有意義な研修となったようである。なお、本年度は、研修期間中に木村教授(臨床薬学教育研究センター)がUSCを訪問し、研修指導に部分的に携わりつつ、新教育制度下での実務関連教育プログラム開発のための情報収集ならびに意見交換等を行った。
USC薬学部からは、2名の女子学生(Laura Baroutgian, Arlene Bartolome)を研修生として受け入れた(9月25日から11月2日までの約6週間)。本薬学研究科の薬物動態制御学、病態解析学、感染症制御学、生体防御機能学、生薬学の各分野及び臨床薬学教育研究センターのほか、市立大学病院薬剤部、厚生連海南病院薬剤部、天池ホーム薬局、昭和薬局、のなみ調剤センター薬局、中部薬品株式会社の協力も得て研修を行い、日米の研究、教育、実務の相違などについて相互に理解を深め、意見を交換する機会とした。
USYD健康科学カレッジへの学生派遣は、9月中旬から下旬にかけての約1週間(9月17日から21日)の日程で実施され、参加者は3名(大学院生2名と学部4年生1名)であった。まだ、昨年度に続く2回目の実施であり、試行錯誤的にプログラムを組み立てている段階の小規模な研修であるが、参加者には概ね好評であった。研修内容は、薬学部及び学内の見学、医療薬学関連の講義の聴講、USYDの臨床薬学部門のあるSt Vincent's Hospital(提携病院)及び一般薬局の見学等であった。USCでの研修と同様にコミュニケーションの苦労はあるものの、学生にとっては、異文化に触れ、現地学生との交流を楽しむこともでき、有意義な研修とすることができたようである。
合同薬学会議は、学術面の交流の推進のために、USC薬学部と提携している日本の他大学とも協力して開催しているものである。1999年の第1回会議(ロサンゼルス郊外のパサデナ)、2001年の第2回会議(八王子)、2005年の第3回会議(ロサンゼルス郊外のスタジオシティ)に続く第4回会議が本薬学研究科の主催で開催される運びとなった(2008年2月22日 - 23日、本薬学研究科キャンパス)。今回は、会議の公式名称を生命薬科学環太平洋国際パートナーシップ会議(Pan-Pacific International Partnership Conference on Pharmaceutical and Life Sciences、略称PPIPCPLS)とし、USC及び国内協力大学としての東京薬科大学、名城大学、富山大学、昭和薬科大学、東京大学、京都大学のほか、USYDの参加も得ることとなった。テーマとしては創薬から臨床薬科学までの薬学及び関連の幅広い領域をカバーし、協力大学代表の演者(14名)による4つのシンポジウムセッションを設定した。協力大学間の研究交流の推進を主な目的とする会議であるが、情報発信及びより広範な研究協力等の観点から一般に公開し、一般公募のポスターセッションもプログラムに組み込むこととした。参加者は155名に達し、一般ポスター発表も44演題を数えた。本薬学研究科キャンパスを会場とした関係もあり、本学からは81名に上る多数の教員及び大学院生の参加を得、シンポジウムで4、ポスターセッションで21の発表演題を数えた。医薬品の開発と臨床使用の基盤となる生命薬科学を中心とする最新の研究成果についての情報交換を通し、研究協力の推進及びネットワーク構築に役立つことを期待したい。なお、本会議の開催に当たっては名古屋市立大学特別研究奨励費及び大幸財団からの助成金を頂くことができ、関係の方々に感謝する次第である。
以上のように、本年度も着実な国際交流活動を展開することができた。最後になったが、本年度からUSC及びUSYDへの派遣学生に対して薬友会から旅費の援助を頂けることとなり、感謝する次第である。今後も関係各位のご協力ならびにご支援をお願い申し上げたい。

薬学研究科国際交流委員長 湯浅博昭(薬物動態制御学教授)

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