名古屋市立大学 大学院薬学研究科・薬学部
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名古屋市立大学
大学院薬学研究科長・薬学部長
水上 元

 ヒトは、霊長類との共通祖先から分岐して以後の数百万年の歴史を通じて、薬を自然に求め、あるいは後には自ら合成して病気の治療に用いてきました。薬の発見は、中世の錬金術、19世紀のアヘンからのモルヒネの分離や20世紀初頭のインシュリンの発見のように、物質科学や生命科学の発展の駆動力としての役割を果たしてきました。薬が、これまで不治とされてきた様々な疾患からヒトの命を救い、あるいは新しい人生さえをもうみだすような事例は、インシュリン以後もペニシリンの発見から最近の抗HIV薬まで枚挙にいとまがありません。一方で、特に一定の社会構造的な要因で起こったことですが、本来なら拡大が防げたはずの薬の副作用が多くの人々に取り返しのつかない犠牲を与え、その人々の人生を半ば奪ってしまった出来事もサリドマイド、スモンにはじまり多数あげることができます。より有効性が高くより安全な薬とその適用法を開発すること、それを現実に医療の場で上手に使用するための様々なアプローチを確立すること、この2つが薬学に与えられた使命であり、これらの活動を担いうる人材を養成することが薬学教育の目的です。
名古屋市立大学大学院薬学研究科・薬学部は、前身の名古屋薬学校以来120年を超える歴史の中で、多くの人材を社会に送り出し、また研究成果を発信してきました。昨年度から始まった新しい薬学教育制度の下で、幅広い基礎知識と深い専門性を兼ね備え、薬物療法の進展に貢献しうる薬剤師の養成を目的とする薬学科と、物質科学と生命科学の基礎知識と技能を有し、かつ薬学人としてのアイデンティティーを備えた創薬・生命科学分野の専門家の養成を目的とする生命薬科学科を設置しています。医学部、付属病院、看護学部との連携を強めながら、大学院薬学研究科との連続性を重視した教育を展開することによって、基礎の場における創薬と臨床の場における薬物療法という薬学本来の姿である2本の足で支えられた骨太の教育・研究活動を展開したいと考えています。
この教育、研究の場となる田辺通りキャンパスは、本年度から着工する新研究棟・実習等の新築事業を皮切りにして、平成25年度には全く新しいキャンパスとして生まれ変わる予定です。伝統に支えられながらも、新しい理念と皮袋の中で展開される本薬学研究科・薬学部の門を一人でも多くの若者がたたかれることを希望します。

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