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スタッフ
水上 元
【教授】 |

牧野 利明
【准教授】 |

寺坂 和祥
【助教】 |
教育・研究
- ゲノム情報に基づく薬用資源植物の多様性の解析とその生薬評価への応用
- 植物二次代謝機能の遺伝子制御と有用物質生産
- 伝統薬物(漢方薬)の有用性評価と多成分系の分子薬理
- 慢性疾患への応用を指向した伝統薬物(漢方薬)の新規薬効評価法の開発
- 植物を素材とする生物機能物質の探索とその創薬への応用
研究概要
1) 植物細胞分子生物学と代謝工学
生薬の有効成分は二次代謝産物と呼ばれる天然有機化合物です。その化学構造は極めて多岐にわたり、様々な生理活性を有することから、医薬品原料や機能性食品素材、食品添加物、化粧品などにも応用されます。私たちは、様々な植物培養細胞を用いて二次代謝産物の生合成を担う酵素の単離と機能解析により、物質生産効率の向上を目指した研究を行っています。
さらに、それらの生合成酵素の特性を解析して、新しい生理活性物質生産への応用も目指しています。二次代謝系の制御機構、生産された二次代謝産物がどのように蓄積もしくは分泌されるのかについても焦点をあてています。このように植物がもつ二次代謝系を総合的に研究することで、植物の持つ独自の能力を有効に利用し、有用物質生産に貢献したいと考えています。
図1 ムラサキ培養細胞
2) 天然薬物素材の品質管理学
天然資源を基原とする素材は、生薬や漢方薬としてだけでなく、「健康食品」等としても幅広く使用されています。しかし、それらを正しく用いるためには、その基原となる動植物の真偽の鑑別と最終製品における品質の保持が求められます。私たちは、従来の含有化学成分を指標とする品質評価方法に加え、植物固有の遺伝子を用いてそれを鑑別する方法の開発を試み、その有用性を提唱しています。
図2 ホソバオケラ
生薬名:蒼朮 用部:根茎 薬能:芳香化湿、燥湿健脾
3) 臨床漢方薬理学
現代医学で治りにくい生活習慣病、慢性疾患などに対する漢方薬の有用性が高まってきています。私たちは、漢方薬について実験動物を使用した病態モデルを用いて有用性に関するエビデンスを追及する研究をしています。
さらに、実際に医療現場で漢方薬を使用、また現代医学と併用するにあたり、漢方薬の成分の体内動態や西洋薬との医薬品相互作用などの医薬品情報も不足しています。私たちは、医療現場で漢方薬に関するDrug Information (DI) 活動のための基礎データを得る研究も行っています。
図3 耳介皮膚炎モデルマウスにおける十全大補湯の効果
左:対照、右:十全大補湯投与
連絡先
〒467-8603 名古屋市瑞穂区田辺通3-1
名古屋市立大学 大学院薬学研究科医療機能薬学専攻
生薬学分野

TEL & FAX 052-836-3416
薬学研究科広報委員会
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