2-7) County Hospital
アメリカにおける医療の風景  ここはUSCに隣接する郡立( County)の病院で、主に民間の健康保険に加入できない低所得者が利用する病院である。 メディケアとかメディケイドという低所得者が入っている国の保険から費用が一部負担される仕組みとなっている。ここではICU、点滴のバッグを調製する製剤室の説明を聞いた。
 まず、ICUは16の個室部屋からなっており、薬剤師が2,3人常駐していて検査値(Na、K、BUN、Crなど)のチェックをしているらしい。個室はガラスのドア一つで隔てられていて、半開きの個室もあった。 ICUときくと無菌的にしっかり部屋が仕切られているイメージがあったが厳密に個室が仕切られていないのは驚きであった(感染症の患者もいたような気が…)。新たに菌に感染しないか少し心配であった。それにしても
ICUに薬剤師が関わっているのは日本と大きく異なる点であると思われた。次に、製剤室を見学した。点滴バッグの調製は何と学生が実習の課題として数週間行うことになっている。案内してくれた学生も以前にこの実習を受けたそうだ。できた輸液はフォークリフトで病院の方へ運ばれていくらしい。というのはここの病院は古く(おそらく製剤室が後からできたのだろう)、病棟と製剤室は違う建物にあり(100m位離れていたか)トラックだとか、フォークリフトだとかが二つの建物の間を行き来していた。学生が点滴バッグを調製するなら、コストがかからなくて良いと思ったが、調製ミスや菌の混入はないのかちょっと怖い気もした。ここでは、薬剤師さんのご好意により製剤室の撮影を許されたのでここに載せる。