2-3) Health Care Consultation Center
 ここは病床数が250の総合病院である。この病院を見学した際医師と薬剤師の役割について説明を受けたが、医師が診断し、その診断を薬剤師が検査で確認し、確認されれば医師が治療方針を打ち出し薬剤師がその妥当性を確認するとのことだった。
 この病院の平均滞在日数は4−5日くらいである。この病院に限らず多くの病院でもそのようであるそうだった。その理由は滞在費と検査費がかさむためである。
この病院の薬局について、薬剤部の所在は地下だが、各階に薬局があり(satellite pharmacyテクニシャンと薬剤師が一人ずつ常在するナースステーションとは別の場所)、基本的にsatellitepharmacyにて処方箋を受け付けるが時間外は地下で受け取っていた。受けた処方箋のコンピューター入力は地下で薬剤師が行っている。(医師が行うよりもミスが少ない)
受け取りには搬送システムが導入されていた。調整されたTPNのバッグなども同じ搬送システムで病棟に送り届けることができていた。病院中で薬剤師数は5人で、テクニシャンが技術的な仕事をすると薬剤師が監査していた。ここではODPは入院患者にも施さないとのことだった。翌日分処方(3日分投与などは入院患者にはしない。処方変更の場合のミスの可能性が大きいため。)をsatellite pharmacyではユニパックに詰めて地下では個人別にboxづめしていた。薬剤師の監査後、施用当日、地下から朝5時にテクニシャンが病棟へ届けるようだった。また、血中濃度の測定は規定された薬剤について行っていた。フェニトイン、バンコマイシンなどである。
調剤薬の他に、オペ用のセット(麻酔など)は作り置きされていて、いつでも持っていけるようになっていた。他に薬局で管理するものとしては臓器移植の際の臓器の保存液を冷凍保存していた。余談だがヒルをかっていた。切断されてしまった指の接合手術などの後、血が通っているかどうかを確認するためである。