受験生の方へ

精密有機反応学とは?

化学を基礎として、生命科学・医療の発展に役立つ、新しい機能を持つ分子・高い機能をもつ分子を開発し、その応用を展開していく研究室です。医薬の開発や生物学との境界も含めた先端的研究を行っています。

合成した分子で生体機能を解明する!

酵素は生体内の高機能触媒です。どのようにその触媒が働くのか、という仕組みは、未知の部分も多く、解き明かせば、自然界の真理を追究できたことになるだけでなく、人工的な優れた触媒を生み出せることにもつながります。私たちは、酵素の重要な中心部分をモデル分子として合成し、それを用いて解明に向けて研究を進めており、これまでにも成果を上げてきています。

また、通常無色で直接見ることのできない生体分子を、化学的な工夫により蛍光性を与えて目で見ることのできるようにし、細胞内でのその分子の動きや増減などを追えるプローブ分子を開発しています。さらに、光を当てることによって初めて生理活性が現れる、光活性化分子について、新手法による幅広い応用が期待できるものの開発も進めています。これにより、これにより、生理活性の情報が生体内でどのように伝わるかを調べることができます。

医療に役立つ新しい分子を!

人類の健康の維持やQOLの向上のために、医薬につながる分子を創り出すことにも力を入れています。新しい発想で医薬を効率的に生み出す手法「化学進化的合成化学」を進めています。

従来の薬作りは、酵素や受容体のいわゆる「鍵穴」に対し、一つ一つにそれぞれ合う「鍵」を手で少しずつ削り調節して作って行くようにたとえられ、たいへん手間がかかります。一方、開発中の手法は、「鍵穴」がどんなものであっても、そこにあたかも溶けたプラスチックの液を流し込み、冷えてから抜いて「鍵」を作り出すような、簡便で効率の良い手法です。

この手法などから、アルツハイマー治療薬、抗マラリア薬、生活習慣病治療薬などを生み出しつつあります。タンパク質やペプチドなどの生体分子の変性や凝集を妨げる分子の開発に興味を持っています。

詳しい研究内容をお知りになりたい方は「研究活動-研究概要」をご覧ください。


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