研究室代表挨拶

薬物送達学分野 教授 尾関 哲也

皆さんこんにちは。薬物送達学分野を主宰しています尾関哲也と申します。

薬物送達学(Drug Delivery System, DDS)は、薬物をいかに効率的に目的部位に送達するかを考える方法論の学問として、1980年頃より発達してきました。DDSの技術は、患者(や医療スタッフ)がまだ満たされてない治療面・生活の質の面などにおける様々なニーズ(Unmet Medical Needsと呼ばれます)を満たすことができるものとして現在注目されています。DDSの対象疾患は、現在の日本においては、がんを含む三大疾患から難病と呼ばれる希少疾患まで、また超高齢化社会の到来に伴い、高齢者に多く見られる肺炎やメンタルヘルス関連疾患も含まれます。さらに世界に目を向けますと、後進国の死因の多くは感染症であることから、世界三大感染症(AIDS、マラリア、結核)などが含まれます。このようにDDSの概念は、非常に多くの疾患に適用可能であると考えられています。しかしながら、従来法で治療困難な疾患を克服するためにはイノベーションが重要であり、そのためには自身が培ってきた専門性に加えて異分野の研究者・技術者との協力が不可欠であると考えられています。

当研究室は、全国的にも例がない、薬学と工学(名古屋市立大学薬学部と名古屋工業大学)との連携大学院の基幹研究室の一つとして存在します。「薬工融合(薬の効果である「薬効」とかけている)」を合言葉に、異分野との融合がもたらす新発見を期待し、DDS領域を含む製剤学全般の内容を網羅する研究を行っています(研究活動および論文・著書の項目をご参照下さい)。 

また尾関研究室は、海外からの留学生に対し門戸を開いています。日本のグローバル化に貢献するだけでなく、当研究室の外国人修了生が、将来日本との懸け橋となる人材となることを期待し海外からの留学生を積極的に歓迎しています。